ガガーブトリロジー(白き魔女、朱紅い雫、海の檻歌)

時は1994年3月、パソコン用ゲームソフトメーカーの中でも老舗中の老舗、日本ファルコムからドラゴンスレイヤー英雄伝説シリーズの第3作目が発売されました。タイトルは「英雄伝説3 もうひとつの英雄たちの物語~白き魔女」、後にガガーブトリロジーと称される3部作の始まりとなる物語です。『詩(うた)うRPG』と銘打たれたこの作品、既に初めて手にした日から8年近くの月日が流れていますが、当時受けた感動と衝撃は未だに色褪せることなく深く胸に残っています。
ムービーも無く、ボイスが入るわけでもなく、今のソフトに比べると地味なものに映るかもしれません。しかし今までにこれを超える、もしくは並ぶ作品には、たった1つの作品を除き、出会ったことがありません(言うまでもなくこのたった1つの作品というのがポポロクロイス物語)。不思議なことにポポロとこの作品との間には相通じる部分があります。

その後「英雄伝説4~朱紅い雫」(PC98版)が発売され、Windows用にリニューアルされた「新・英雄伝説3~白き魔女」を経て、「英雄伝説5~海の檻歌」が発売、さらにリニューアル版「朱赤い雫」が発売されて現在に至ります。


~ガガーブトリロジー限定パッケージ3種~

<パッケージの歴史>
初代DOS版(FD) リニューアルDOS版(FD) Windows版(CD)
 プレイステーション版「白き魔女」。BGMが新しくアレンジされていて、そのアレンジの一部は新・英雄伝説3にも反映されています(「俺様ライオン」等)。プレイステーション版とオリジナル版との違いは、戦闘システムとオープニングに3DCGが入っているくらいで、内容的には全く同じです。この「何も足さない、何も引かない」移植は、いかに元の作品の完成度が大きいものであるのかを、そしていかに元の作品を大切にしているかということの表れであり、称賛に値します。
他にもセガサターン版「白き魔女」もありますが、こちらは明らかに勘違いしてリメイクした史上最悪の移植と呼ぶことに何のためらいを感じないほどの出来栄え・・・(例えるなら極上の大トロの価値を知らない料理人がそれをマグロフレークにしてしまったようなもの)。
英雄伝説3
~白き魔女~

所感

ラグピック村に住むジュリオとクリスが村の慣習に従い成人の儀式である巡礼の旅に出かけるところからこの物語は始まります。ティラスイール各地に存在するシャリネと呼ばれる場所を巡るこの旅の途中、2人はいろんな人や事件に遭遇しながら、白き魔女についての様々な噂を耳にします。シャリネの魔法の鏡が次第に映し出すティラスイール全土を覆う不吉な影、その影に見え隠れする白き魔女の予言、張り巡らされる陰謀。ジュリオとクリスの旅の行く末には一体何が待ち受けるのか、白き魔女とは一体何者なのか?記念すべきガガーブトリロジーの1作目。
英雄伝説4
~朱紅い雫~
神々が眠る地と呼ばれる世界エル・フィルディン。光を奉じるバルドゥス教会と闇を崇めるオクトゥムの使徒、神々という名の運命に囚われ争いを続ける2つの勢力の中で翻弄されながら、生き別れとなった妹アイメルを探す旅に出るアヴィンとその仲間達の物語。前作「白き魔女」の時代から遡ること約60年、この時代での出来事は後世と全く無関係ではなく、当人達の意思とは関係なしに後の時代へとつながる懸け橋を残していきます。光とは、闇とは何か、大きく葛藤しながらも旅を続けるアヴィン達の運命はいかに?ガガーブトリロジーの中核を成す2作目。
英雄伝説5
~海の檻歌~
ジュリオとクリスの大冒険から遡ること約50年前、ヴェルトルーナと呼ばれる地方が舞台となる、「白き魔女」と非常に密接な関わりをもつ物語。偉大なる音楽家レオーネ・フレデリック・リヒターが再現した水底の民の「幻のメロディー」を、とある1冊の本をきっかけに探す旅に出るマクベイン、フォルト、ウーナのマクベイン音楽一座。音楽を通じて出会いと別れを繰り返しながら、幻のメロディーが刻まれた共鳴石を求める旅は各地に及び、遂には驚くものを見聞きすることになります。水底の民、幻のメロディーとは?ガガーブトリロジーの締めくくりとなる3作目。

 

これらはガガーブと呼ばれる大地の裂け目によって3つに分断された世界の、それぞれの場所、それぞれの時代に繰り広げられる物語ですが、決して独立しているのではなく、時空を超えた密接な関わりを持っています。3つの作品をすべて終えた時に初めて「ガガーブトリロジー」と呼ばれる壮大な物語が完結します。4→5→3の時代順でプレイするとより一層深く「白き魔女」の物語を堪能できることでしょう。

 

(参考~各作品の時代設定)
ガガーブ暦 937年 英雄伝説4
943年 英雄伝説5
992年 英雄伝説3