ガンコ者


「ワシはそっちの方には行きとうないんじゃあ!」


「イヤッつったらイヤなんじゃ、ボケー」


「この木にマーキングせなあかんからな」

散歩している最中、マーキングをしておきたいところ(平たく言えばオシッコかけたいところ)を見つけると、是が非でもそっちの方向に歩いていこうとします。散歩においては飼い主がリードしないと、飼い主と犬との上下関係が崩れてしまいます。パグならまだしもこれがゴールデンレトリバー等の大型犬だと事故につながる危険性が非常に大きいのでこの辺のしつけはしっかりとしておかなくてはなりません。
そんなわけで、進行方向とは別方向に行こうとした時には、ぐっとヒモを引っ張って歩かせようとしますが、これがなかなかにガンコ者で足を踏ん張って動こうともしません。無理に引っ張ると足を固定したまま引きずることになりかねない始末。毎回、というわけにはいかないまでも時折ヒモを緩めて歩く方向を任せるとお目当ての場所にいって満足げにマーキングを済ませ、後は素直に従って歩くようになります。マーキングに果たしてどんな情報が含まれるのか、犬の習性は不思議です。