242 もう一つの黄金の鍵

2018年7月1日

森の妖精族が月の掟から身を守る黄金の鍵。ギルダが与えたこの鍵は、ガープに唆されたナルシアが海の中に捨ててしまい、15年という年月を経てルナの手に渡ることとなりました。それまでの間、黄金の鍵が使われることはないものだと思っていましたが、今作のナル笛でものの見事に覆されましたね。妖精王メディアがネクロシア大陸にわたるナルシアのために黄金の鍵を渡しましたから。果たしてこの黄金の鍵は、ナルシアが海に捨てたものなのか、それとも新たなものなのでしょうか?

ルナが海の中に漂う黄金の鍵を手にしていること(ポポまりのオープニング)、また、月の掟によって森の妖精族は海の世界に介入できないことを考えると、これがナルシアの捨てた鍵を回収したものであるとは少し考えにくいです。もしそうだとすれば、今回のナル笛の世界の危機が去った後にもう一度海に戻す結果になりますし。もちろん、これは現時点での話であって、今回の冒険の中でこの鍵が何らかの事情で海の中に落ちてしまう可能性も考えられますから、ひとまずここは“考えにくい”と含みを持たせておくことにします。いわゆる逃げ道というヤツですね(笑)。

ということで、今作の黄金の鍵は、ナルシアが捨てたのとは別の新しいものであるということで考察を進めます。それはそれで当然に新しい疑問が出てきます。黄金の鍵っていくつも存在するものなの?と。そもそも黄金の鍵が何かというと、冒頭に“森の妖精族が月の掟から身を守る”と書きましたが、正確には、月の掟の支配を逃れることを可能にする、妖精王メディアの転生の法の力を形にしたものと言えます(転生の法は種族そのものを変える万能とも言うべき絶大な妖精王の力で、神族は、これを乱用した海の妖精王のその力を“石化の法”に変えざるを得ませんでした)。だから黄金の鍵とは、世界が危機に陥った時、妖精族が月の掟に縛られずに行動できるようにするために必要となる“仕組み”であると考えれば、黄金の鍵は唯一無二の存在ではなく、複数存在していたとしても不思議ではないと考える次第です。

それでは、黄金の鍵がどれだけでも存在できるのかと言われれば、神族が海の妖精王の乱用を許さずに石化の法に変えたことからも答えはノーでしょう。そういう意味でも、転生の法の力を黄金の鍵の形にするに際しては、神族の許しを得る必要があるのではないかと思いますが、ナル笛でポポロの世界がまたも新たな危機に見舞われること、そして何よりも、かつてマイラの呪いを破ったナルシアに持たせるものであることを踏まえれば、新たに黄金の鍵を作ることについて、神族が危惧することは何もないはず。7つの大陸の7人の妖精王それぞれに転生の法の力があるのか、大陸ごとに黄金の鍵が存在するのかは分かりませんが、妖精王メディアがいるのはユリウシア大陸という、おそらくは大神ユリウスの名を冠する7大陸の中でも特に重要な場所ですから、転生の法や黄金の鍵は、メディアに委ねられているのでは?と思ったりもします。

パーセラで黄金の鍵を海に捨てた時、「もう黄金の鍵で変身しなくてもいいのね・・・」と言っていたナルシアが、今回再びカイの姿を借りたことも非常に驚きではありますが、そもそも初めて黄金の鍵を使った際に真っ先にカイを思い浮かべるほどに非常に近い存在であることを踏まえれば、そう簡単に決別することはできないと思うわけで、このことを掘り下げるのはまだ時期尚早なので、今後の楽しみにしておきます。