6 ポポロクロイスの善と悪

ポポロクロイス物語の良い所と悪い所を挙げようというわけではなく、この物語における善と悪の概念について考えてみます。
前史で語られているように、まず混沌としたカオスの世界に光の意思デュオンが生まれ、また同時にカオスにも意思が生まれています。つまり光と闇は一対のとでも言うべき関係になっているわけです。その後デュオンがカオスを封じ込め、神族や人族等が生まれてきました。そして光に属するもの=善、モンスター等闇に属するもの=悪とされているわけですが、ここで注意しておかなければならないことがあります。1つは、単純に光と闇に分けられるものではないということです。カオスの力に魅入られた人族が結果バルバランを生み出してしまったり、マイラがバルバランに魅入られたように、光の中にも闇があり、そしておそらくは闇の中にも光があるのです。そしてもう1つ、これが一番大事なのですが、あくまで善ということであって、「正義」ではないということです。原作者の田森先生がおっしゃっていますが、正義と悪というものは簡単に割り切れるものではなく、今までのポポロクロイス物語の中で正義という言葉を使っていません。思うにこれは善と悪というのは相対的なもので、自分の立場から見た場合には正義であっても、別の立場から見ると悪となる場合もあり、一概に決めつけることができないからではないでしょうか?これも今後のポポロクロイス物語を考える上で大切なことなのかもしれませんね。

ファミ通「ポポロクロイス物語2」公式ガイドブック