49 悲しいこと、嬉しいこと

2001年5月25日

 氷の魔王を倒し、サニアが無事に帰ってきたことを祝って開かれた宴会の席でサニアはこう挨拶します。「城に来てから悲しいこと、嬉しいことがいろいろありました」と。短い言葉ではありますが思わず考えさせられる非常に意味深な言葉です。パウロと一緒になりピエトロが産まれたこと、これは間違いなく嬉しいことに違いはないのですが悲しいこととは一体サニア王妃になにがあったのか非常に気になります。
ポポロクロイス物語2の中でサニアがパウロを選んだことについて歓迎されていなかったことは十分過ぎるくらいに分かります。サニアの「どうして人間を好きになってはいけないのです?」というセリフしかり、マイラの「竜族の姫が人間などに恋をして竜王に勘当されたといううわさを聞いたことがある」というセリフしかり、老竜神の「お前とはずっといがみ合ったままだった」というセリフしかり。苦労したのはサニアだけではないでしょう。パウロが一生の伴侶としてサニアを選んだことを父ペトロフ国王と母パメラ王妃に告げた時に快く承諾してもらえたのでしょうか?ピエトロの結婚相手についての議論が城内でありました。ポポロクロイス王国のためにもロマーナ国の姫ジルバと結婚する方がいいとする兵士達の意見と森の魔女ナルシアしかいないじゃないのというメイド達の意見。これと同様に、サニアは竜王の娘であることを隠していたわけで素性の分からない女性であったことを考えると、お妃として迎えることにはきっと色々な意見があり、パウロもサニアもきっと悩み苦しんだことがあったのではないかと思います。

ピエトロがナルシアを選んだことについて一番喜んでいるのはサニア王妃なのかもしれません。