65 レオナの母親

2001年10月5日

 ポポロ2の中でどうしても気になること、それはレオナの母親について。レオナの母親のことは「動物と話をできる力があって、それが原因で町を追われた」と簡単に語られているのみです。なぜレオナの母親は動物と話す力を持っていたのか、なぜそれが原因で町を追われなくてはならなかったのか、レオナの家は妖精の森のそばにありますが何か関係があるのか、などいろんな疑問が浮かんできます。
文明を発展させていくにつれ、竜族や妖精族を遠ざけた人間族は、自分達にはない未知の力や異形のものに対する恐れがあったのかもしれません(ポポロクロイスでは今でこそ、竜が氷の魔王を倒したことから、竜は崇敬の対象となっていますが、それ以前はやはり竜は恐ろしいもの、との認識があったのではないかと思います。だからこそパウロとサニアの結婚というのはものすごく意義のあることです)。
レオナの母親もまた然りで、動物と話ができることから町の人々から恐れられ、町で暮らすことができなくなったのでしょう。町の人たちがレオナの母親を追い出したことについて、悲しいことではありますがその是非は問えません。当時にしてみれば仕方のなかったことなのかもしれませんから。動物と話すことができるというのは、元来動物の世話が好きだったレオナの母親に妖精が力を授けたからと考えることもできれば、レオナの母親にわずかに妖精族の血が流れていたとも考えられます。いずれにせよ何かしら妖精の力が絡んでいると思われるので、レオナの母親が町から出た後に妖精の森のそばで暮らすようになったのも決して偶然ではないような気がします。さらに妖精の森というのは人間族と妖精族の接点ともいうべき場所で、レオナの母親が動物と話すことができるように、ふくろうも人間の言葉を話すことができるのではないかと思っています。
そんな状況の中で、レオナの父親が彼女を選んだ、というのはやはり大変なことだったでしょう。人里離れた山奥で暮らすようになってから2人が出会ったのか、それ以前に出会っていたのかは定かではありません。しかし動物と話す力があったからこそ、レオナの父親とめぐり合うことができたのは間違いなさそうです。レオナも母親と同様に山奥で暮らしてきたわけですが、このためにズールに黒ライオンに変えられるという目に遭ってしまいます。しかしこれが白騎士と出会うきっかけとなりました。もしレオナの母親に動物と話す力がなく、普通に町に暮らしていたならレオナの父親と結ばれることもなく、レオナと白騎士の出会いもなかったかもしれません。運命とは非常に不思議なものです。不遇な過去が新しい出会いを生むこととなったのですから。
本当はレオナの母親についての深いお話もあったそうですが、本編では残念ながら触れられませんでしたが(※)、いつか語られる機会があるといいですね。 ポポロ3でピノンはマルコに出会い、冒険をともにするようになります。もしマルコが白騎士とレオナの子供であるならば、さらに運命の輪がつながっていくことになります。ますます面白いことになっていきそうでこの先が楽しみです。

ファミ通「ポポロクロイス物語2」公式ガイドブックより