93 光と闇

2002年7月12日

  そもそも闇の側はなぜ暗黒の世界を望むのでしょう?氷の魔王、夢幻魔王、バルバランのいずれも光に満ちた世界を破壊しようとします。一体何のために・・・果たして明確な理由はあるのでしょうか? 「ではなぜ光は平和な世界を望むのだろう?」とふと考えた時、先の疑問に対する答えが垣間見えました。

光が平和を求めることと闇が暗黒を求めることとは実は同義なのではないか、平和な世界を望むのが当たり前なように、闇にとって暗黒の世界を求めるのは当然のことではないのか

と。この2つが相容れられないものである以上、光と闇との対決は避けられない運命になります。
光と闇との関係は、あくまで相対的な善と悪との関係であって、絶対的な正義と悪、といった物差しでは量ることはできません。平和な世界を壊そうとする闇が光にとって悪であるように、闇にとっては世界を平和に治めようとする光こそが悪になります。正義という物差しで事象を量らないところが、ポポロクロイス物語の特徴の1つでしょう(この概念は既に初期の原作版ポポロクロイス物語の3作品に表れていますが詳細は次項にて)。
闇が強くなれば光が輝きを強くしてこれに抗い、世界を守ろうとするように、光が強くなれば闇も強くなるというのは,、光と闇がバランスを保つために必要な仕組みなのかもしれません。光ある所に闇が存在するという不可分な関係である以上、真に光の祝福に満ち溢れた世界を実現することは難しいことになってしまいますが、光の照らし方によっては影が出来ない場合があるように、闇を生まない世界を実現する方法はきっとあるのではないなかぁと思います。