100 あきらめない心

2002年9月7日

 ピエトロが持っている強い心、そして何事も決してあきらめない心。その心はしっかりと息子のピノンに引き継がれています。まだ8歳と幼いピノンのことですから本当の意味を完全に理解できているのかどうかは定かではありません。でもくじけそうになっているルナを励まそうとして、父親の言葉を思い出すということは、きっとピノンなりに考えて父親の大切なお話を深く胸に刻み込んでいたのでしょうね。
じゃあピエトロは一体誰からそんな心を学んだのでしょう?ナルシア、白騎士、ガミガミ魔王とともにして氷の魔王を倒して母サニアを助けたこと、ピエトロにとっての「はじまりの冒険」とも言うべきこの経験から数多くのことを学びました。しかしそれにも増してピエトロに多大な影響を与えたのはやはり父親であるパウロではないかと思います。アニメの第11話「一粒の豆」の中で、荒廃した土地に飛ばされてしまったポポロクロイス城を見て、ピエトロは全部自分のせいだと深く落ち込んでしまいます。ところがパウロ国王はそんな状況など意にも介さず、自らの手でサニアとともに鍬を持ち大地を耕し始めます。「失ってしまったならまたゼロから始めればいい」、そんな当たり前かつ単純でいて、とても難しいことをさも簡単に行ってしまうパウロ国王の姿、そしてそんな国王を慕って集まってくる町の人々の姿はピエトロにとって生涯忘れることの出来ない光景だったことでしょう。そのパウロの姿は自分が国王となって進むべき道を示す道標となったに違いありません。
親から子へと引き継がれていく大切な心、ピノンのこれからが楽しみですね。