139 精霊と妖精族

2003年8月24日

 精霊が1つの形に集合することによって妖精が生まれたわけですが、果たしてどのようないきさつから妖精族が生まれることになったのでしょう?この辺りに精霊と妖精族との違いを考える上での手がかりがあるのではないかと考えられますので、類推しながら掘り下げて考えてみることにします。
まず精霊とはそもそもどういう存在であるのか、ですが、世界が誕生して神々が長い年月をかけてカオスを封印した後に、光の意思を継いで世界に満ちあふれるようになったもの、とサボー先生が説明しています。私達の世界における(物理的な)光は「光子」と呼ばれるもので出来ており、個としての粒子であると同時に集合体としての波の性質を持つという相反する特性を備えるわけですが、イメージ的に精霊はこれに近いものではないかな、とみています。つまりポポロクロイスの世界を照らしている(非常に広い意味での)光は、全体として見ると光の意思そのものとなり、これを光子のように個としてとらえた時の姿が精霊なのではないのかなぁ、と。光の意思が個々の形をとって現れたものが精霊である・・・と何かこうスパッと説明できる言葉が見つからないのですが、このようなとらえ方です。そして世界が精霊で満たされるとともに、次第に風・火・水・地(地の精霊については詳細は不明ですが)の精霊に分かれて世界におけるそれぞれの役割を担うようになっていったのでは、ファントネシアで精霊さん達が、ずっとピノンのことを見ていたと話していたことから、1人?の精霊が見聞きしたことは同時にみんなにも伝わるという、「個」にして「全」、「全」にして「個」の存在ではないかと思う次第です。 それでは世界に存在する精霊すべてがファントネシアで出会った3人と全く同じものなのか、と言われるとおそらく違う気がします。彼らは精霊の中でも光の意思を強く受け、精霊の鐘を守り世界に存在する精霊すべてにその意思を伝え届ける中心的な役割を担っているのでは・・・と考えるのですが、この前提に立って話を進めます。
神族や妖精族は精霊をくっつけていろんなものを作り出す力があります。精霊は個にして全であるわけですから、精霊自身で互いに結びついていろんなものを作り出すことは容易にできたものと思いますが、やはり長い歴史を重ねていく中で、精霊の中にこうした結びつきを統べる役割を担うものが出てくるようになって、ここから妖精が誕生するきっかけになったのではないかと推察します。つまるところは、精霊の中から特別な役割を持つようになり、その力を特化させていく過程により産まれたのが妖精の始まりで、そこから妖精族と呼ばれる種族が誕生した、ということになります。
考えれば考えるほどイメージ的に混乱してしまいかねない内容ですが、大きな歴史の流れに思いを馳せてみるというのは非常に楽しいものです。竜族が誕生することとなった「霊体」という存在も非常に気になるところなので