157 ポポロクロイス物語3パイロットバージョン(1999年公開)

2004年2月1日

 誤解と混乱を招いてしまったら大変なので、声を大にして言いますが、ここで紹介している映像は決して新作ではなく、今後ピエトロ達が主人公のポポロが作られる可能性を示しているものでもなんでもありません。じゃあこれはなんのためかと言うと「プレステ2のトゥーンシェイド機能を使うとこういうことができますよ」との技術的な紹介の意味合いが強い映像です。今でこそトゥーンシェイドという単語は一般的に目にするようになりましたが、この映像が公開された1999年にはまだ広く認識はされていませんでした。
もちろん単にトゥーンシェイドの紹介だけのために作られたものではなく、しっかりとピエトロとナルシアのかけ合いのもと、ポポロのことも紹介されています。3Dで表現されている世界に、ナルシアは「何かいつもと違わない?」と驚き、そして「今度はこんな世界で冒険できるのね」と嬉しそうに話します。しかし、ピエトロの「待って!ポポロクロイス物語3で冒険するのは僕らじゃないんだよ」との返事にがっかりするナルシアに、「僕たち2人はポポロクロイス物語2でまた会えるじゃないか」と説明が続きます。さらに「この世界で冒険するのが誰なのか、その時に分かるかもしれないね」との非常に意味深なことがピエトロによってささやかれます(こういう説明的な話をピエトロ達にさせるというのは抵抗感があるのですがひとまずそれは横に置いておくこととします)。

ポポロの歩みは、

1999年9月17~19日 東京ゲームショウ’99秋開催(このムービーが公開)
2000年1月27日 「ポポロクロイス物語2」発売
2002年6月20日 「ポポロクロイス~はじまりの冒険」発売

となっていますから、既にこの段階で3Dのシステムによるピノンが主人公である新たなポポロの制作が進んでいたことを意味します。ポポロ2が発売された約1ヵ月後にシュガー&ロケッツの旧ポポロ公式サイトにおいて、田森庸介先生の手紙の中でピノンのイラストが初登場し、それはそれはもう当時は大騒ぎとなったわけですが、それよりも以前にこうしてピノンの存在がほのめかされていたことを考えると、感慨深いものがあります。きっと今の段階でも決して表には現れなくても、水面下では次回作とはまた別の作品の準備が着々と進んでいることでしょう。この段階で期待するのは早すぎるかもしれませんが、「月の掟の冒険」以降のポポロも非常に楽しみです♪