161 ポポローグは夢か?

2004年4月12日

 ピエトロの冒険譚の1つである「ポポローグ」。夢幻世界を舞台に、過去の過ちに決着をつけるべく、ピエトロに余計な負担をかけさすまいと一人でポポロクロイス城を出て行ったパウロ国王と、どうして何も話してくれないのだろう、どうして自分を信頼してくれないのだろう、と疑問を抱えながら旅を続ける、すれ違う父と子の想いの物語、ピエトロにとってやはり大切な冒険の1つです。夢幻世界=夢の世界、ということで、「あれは夢の中での出来事だったではないのか?」との意見を時折目にすることがあります。果たして実際のところはどうであるのか、色々と突き詰めてみることといたしましょう。
まず結論から行くと、ポポローグでの冒険はやはり夢の中で起きたものではなく実際にポポロクロイスの世界で起きたもの、と考えるべきでしょう。その理由は色々なところに見出すことができますが、その中でも一番分かりやすいのはお土産。ポポロ2のピエトロのお土産部屋の中には、ポポローグの冒険の中で手に入れたお土産がしっかりと並べられています。もし、夢の中での出来事であれば、これは存在しないことになってしまいます。ですから、しっかりとその時のお土産が現実に存在すること、これが何よりも明白な証になるというわけです。
では夢幻世界と夢の世界は違うものなのでしょうか?ポポローグの大図鑑のには「夢幻世界とは、夢幻魔王イドが夢の世界に作り出した空間」と書かれています。これだけをとらえると、「ほら、やっぱり夢の世界じゃん」ということになりますが、夢の世界と夢が果たして同一のものかどうか、疑問が残ります。ポポロクロイスの世界に精霊界ファントネシアが存在するのと同様に、夢の世界が実在する、と思うんですよね。本来なら現実世界に影響を及ぼさないはずのこの世界が、夢幻魔王イドの企みによって、ポポロクロイス全土を巻き込むあのような大事件を引き起こしてしまったのではないか、この世界は、普段は当然生身の人間が簡単に出入りできるようなものではなく、あくまで眠っている時にこの世界を覗き込んでいることが、即ち「夢」ではないか、とこう考える次第です。こうとらえると夢の世界は夢であると同時に実存する世界でもあるとみなすことができるわけで・・・何が非常にややこしいことになってしまいましたが、とにもかくにも「お土産が存在するんだから実際に起きた事件なんだ」と考えておけばいいかと思います。
さぁ、これで一件落着、と思いきや、実は「夢のつづき」で現れるダンジョンの地下50階で再びイドを倒すことによって手に入るお土産があるんですよね。となると上の理屈で考えると、この「夢のつづき」も夢ではなく実際に存在する世界、ということになって、それじゃなんで倒したイドがまた登場するんだろう?と新たな疑問を招くことになります。「夢のつづき」は夢や否や?追求しだすとキリがありませんが、あれは夢幻魔王のせいで夢の世界が不安定になってしまったが故に再びあのような形になって現れたもの、ととらえることといたしましょう。