162 過ちの歴史

2004年4月18日

思えばポポロクロイスの世界は、過去の過ちによって分断された状況となっています。時代順に追いかけていくと、次のようになるのではないかと思います(注:順番はおそらくこうであろう、という主観によるもの)。

過去の出来事 その内容を物語る作品
月の精霊の封印(月の精霊) なし
闇の妖精王の封印(妖精族) 「月の掟の冒険」
アネモリトスの悲劇(風族、竜族、人間族) ファーストTVアニメ
第1次バルバラン大戦(人間族) ポポロクロイス物語2(序文)
第2次バルバラン大戦(神族) ポポロクロイス物語2

 

これらの過ちの発端は、決して邪悪なものばかりではありません。月の精霊については現時点では定かではありませんが、アネモリトスの悲劇は3つの種族がよりよい世界を作ろうとして失敗してしまったため、第1次バルバラン大戦も、人間族が自分達の発展を願って(結果としてそれが他の種族を追いやることになってしまいましたが)営みをつづけたことによってバルバランを呼び起こしてしまったため、そして闇の妖精王ゼフィスにしても、元は妖精族のために世界を守ろうとしたため、とその動機は純粋なものです。それがいつの間にか闇の意思にとらわれてしまったがために、悲惨な結果を招き、世界を分断させることとなってしまいました(なお、竜族もかつて同様に何らかの過ちを犯してしまったのかは定かではありませんが、ポポロ2の中でサニアが「竜族の中にも良い竜と悪い竜がいる」と悲しそうに話していたことから、その可能性は高いものと思われます)。
過ちによって世界が分断されたのは、二度とその過ちが繰り返されることのないようにするためですから、世界を本来あるべき姿に戻していくということは、再びそうした過ちの危険を内包することになってしまうのではないか?との不安が生じるかもしれません。しかし、若干言葉遊びになってしまいますが、過ちは過ちではあるものの過ちではありません。古典の中に「過ちてなおこれを改めざる、これを過ちという」との言葉があります。ファーストTVアニメの中で白騎士が「大切なのは同じ過ちを二度と繰り返さないことでござる、過去の失敗よりこれからが大切でござる」とも話しています。過去の過ちに学んで、二度とそうした悲しい出来事が起きることのないよう、新しい世界を作っていくことこそが何よりも大切なことであり、そうすれば悲しい歴史も決して無駄にはなりません。その歴史の中で消えて行った命も無駄にはなりません。そのような時代を迎えるまでにどの位時間がかかるのかは分かりませんが、ピエトロ王にナルシア王妃、ピノン王子、世界の仲間達と共に頑張って欲しいと強く願います。