181 命をつかさどる者

2004年11月27日

 ポポロクロイスの世界には、神族・妖精族・人間族・竜族の基本的な4種族が存在し、それぞれがそれぞれの役割を担って存在しています。神族は世界の全てを見守り、人間族は本来カオスの監視という役割を、そしてポポロ2の中で大神ユリウスが神々の国を訪れたナルシア達に話していたように、妖精族は心をつかさどり、竜族は力をつかさどっています。・・・とこう書くと、「確かにその通りですよね」で話が終わってしまうわけですが、実はここに今回掲げておくべきことが含まれています。妖精族がつかさどっているのは果たして心なのでしょうか?
神々の国には7人の神様、すなわち勝利の神・勇気の女神・愛の女神・知恵の神・幸運の神・貧乏神・(愛の女神)がいて、イロイロな試練?を通じて、それぞれの心の持ち方を示してくれます。一方、妖精族は精霊をくっつけて種々の生き物を(妖精族と深く関わりのある森の魔女は木や植物を)作り出しています。ということは心をつかさどっているのは妖精族ではなくむしろ神族であり、妖精族は心ではなく命をつかさどっている存在となるわけです。
それではなぜユリウスがあのような説明をしていたのか、との問題が出てくるのですが、おそらくこの「心」という言葉には2種類の意味があるのではないかと思うんですよね。命とはすなわち「心」あるもの、生命なくして心ありえず、心なくし生命ありえず、と考えればユリウスが話すところの「心をつかさどる」というのは生命 をつかさどる」と同等の意味になります。そして神族がつかさどる「心」 というのは心の内面すなわち精神そのもののを指すのではないか、と。 こう考えると妖精族がつかさどるのが「心」ではなく「命」だったとしても先の大神ユリウスの言葉に矛盾はなくなります。
言葉の表面的な意味ではなく真に意味するところはどこにあるのか、そうした観点でポポロに接していくとまだまだ色々な発見があるかもしれません。