210 ガミガミ魔王のあの必殺技

2006年3月17日

 PSP版ポポロでは、PS版とは必殺技の効果やグラフィックが一部異なるところがありましたが、おそらくPS版ポポロ2を知っている人のうち、10人中10人が驚いたのではないかと思われる、PSP版のガミガミ魔王のあの必殺技。ここで「あー、あの技のことね」と思われるか「そんなネタになるような技あったっけ?」と思われるか、前者であればその思うところが一致するかどうか、後者であれば納得できる中身となるかどうかは分かりませんが、いつものように探求していきまーす。

あの必殺技とは・・・ガミガミロボ。ポポロ2においてはミニデフロボが円陣組んでハンマータコ殴りにしたりお祈りで芋を降らせたり、いきなり野球をおっぱじめたり、さらに「ジャイアントガミガミロボ」にクラスチェンジした後は、木々をなぎ倒しながら現れる巨大ロボがビームを放つという凄まじい威力を持つ技でした。
そしてPSP版ではミニデフロボが登場するわけでもなく、巨大ロボが登場するわけでもなく、一気に舞台は宇宙へと飛び、デフロボならぬデフ戦艦が現れて巨大な波動砲をぶっ放すというこれまた別の意味で凄まじい破壊力を持つ技になりました。
さて、ここでふと「あれは本当の宇宙空間なんだろうか?」と思ったんですね。もし本当に宇宙空間であったとすれば、ガミガミ魔王はなんのために宇宙にあのような戦艦を置いたのか、それだけの技術があったのかどうか、そもそもポポロクロイスの世界における宇宙のあり方ってどうなの?との疑問が出てくることになります。一方もしあれが宇宙空間でなかったとすれば、「じゃあ、あれは一体なんなの?」との疑問が出てくることになります。

ガミガミ魔王は目立ちたがり屋なんですよね。数々のロボットや飛行船等を作ってはピエトロ達に見せて驚かせて、その反応を楽しんでいるフシがあります(感心を示さないジルバに対しては「なんだと、コノヤロウ」と目を血走らせて激怒しているほど)。だからガミガミ魔王の発明は「みんなの目の前にあること」が前提にあるのではないかと思います。目の前にあるからこそ、みんなを圧倒させることができ、その反応を楽しむことができるわけです。もし宇宙空間にメカを置いてしまったらそれができなくなってしまうんですよね。目の前にある巨大ロボがビームを吐いて敵を一掃する迫力と、いきなり空からビームが降ってくる迫力とでは、やはり前者の方がガミガミ魔王の好みに合うのではないでしょうか?
「世界征服のための手段として宇宙に置いたのでは?」との見方もできますが、ガミガミ魔王はかつてファーストアニメの中でストンとサンダに対して「戦い方が美しくない」と怒ったことがあるほどに、独特の哲学を持っていますから、そのガミガミ魔王が世界征服を実現するためにいきなり何の前触れもなく空から不意の攻撃できるようなメカを作ろうなどとは思えません。たとえその技術を持っていたとしても。
ですから技術の有無、ポポロの世界における宇宙のあり方云々以前に、ガミガミ魔王の「漢のロマン」的生き方から考えて、あのデフ戦艦が宇宙空間に置かれたものとみなすのは、そぐわないのではないかと考える次第です。

ではあれが宇宙空間でないとしたらその解釈はいかに?!
今のところ考えているのは「ハリボテ」です。単にあのようなメカを作っただけじゃあ面白くないので、雰囲気を出すために武器が置かれている部屋の壁や天井を宇宙空間のように塗ったのではないかなぁと。攻撃するだけならわざわざそんなことする必要はありませんが、それでもそういう細かい演出的な面にこだわるのがガミガミ魔王ではないかと思います。もしくは先に書いた内容と一部矛盾しますが「今は技術がないからできないけれど、いつかは宇宙に巨大な戦艦を作ってやろう」との意気込みの表れという捉え方もできます。もっともその場合でもいきなり宇宙から攻撃するようなことはしないと思いますが。だから実際のところあの必殺技は戦艦のような巨大ものではなく、意外とコンパクトなものかもしれません。

・・・とまぁかようにガミガミ魔王に関してはツッコミどころが満載だなぁと思わずにはいられない今日この頃。